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2011.12.26 (Mon)

医者を探して。

「悲しい1日」 の続き。


その日の夜、まおが寝てから主人と二人、病院で貰った
「もやもや病について」書かれたたくさんの資料を読みながら泣きました。
苦労した食物アレルギーをやっと克服した矢先のこと。
これからまた、まおに苦しみを背負わせるのかと思うと、涙が止まる暇がありませんでした。


翌日、兵庫医大の前医師に会いに行きました。
沈痛な面持ちの前先生。
「まさかとは思ったけどなあ…」
まおは、いつも通りニコニコ。

「先生、これ東保先生から預かって来たんやけど…」

前日に預かったMRIの写真や脳波のデータを、前先生に見せました。

「待って、脳外科でもやもや病専門の先生が明日外来やねん。明日、脳外科に僕が予約とっとくから。」

言うが早いか、前先生は内線を使って脳外科に繋ぎ、翌日の予約をとって下さいました。

「あと、鼻が悪いから治して来て、って言われてんけど…」

「そうか、耳鼻科には今からいけるように言うわ。予約の隙間に入れてもらお」

また内線を使って耳鼻科に連絡。すぐに回って下さいとの事で、まおと私が立ち上がろうとすると

「お母さん、僕な、小児科やから何もしてやれへん。ごめんな。でも僕が出来る事あったら何でもするからな、言うてよ。脳外科や耳鼻科もみんなで支えるからな。協力するからな。」

前先生の言葉。。。
先生のおかげで、もやもや病の早期発見につながり、私は感謝してもしきれない気持ちでいたのに、先生は「何もしてやれん」と私に…。
この時の、深い感謝の心は、今も私の胸に刻まれています。


耳鼻科では、数回通うことになりました。
翌日、また兵庫医大まで。まおは大好きな学校にも行けず、病院ばかりで可哀相でした。

脳外科の医師は、診察室に数人集まっていました。差し出した画像などを見て互いに顔を見合わせ、
「やはりもやもや病ですね。」
と診断しました。
その時、私の腹は決まっていました。

私が医者を選ぶ。
まおを治す医者を探す。

東保医師に言われた、
「お母さんが自分で、信頼できる医者を探して…」
という言葉を、噛み締めていました。


「先生!先生は、まおを治せますか?私達にはこの子しかいないんです。兵庫医大は、もし何かあった時に小児科もあるし内科や外科もあるし、だから、先生が治せるって言ってくれたらここで治して欲しいんです。」

今思えば、なんて不躾な発言でしょうか。医者に向かって「治せるか」などと失礼な話しです。

その時、廊下から
「すいません、すいません」と聞き覚えのある声がして、白衣姿の前先生が診察室に入ってこられました。
脳外科の先生がたより、うんと若い前先生。
「小児科の前です。僕も心配なんで、一緒に聞かせてもらっていいですか。」
前先生は、小児科外来の診療が終わったらすぐ、階の違う脳外科まで駆けつけてくれたのです。

兵庫医大では、もやもや病について術前にアンギオ(造影剤検査)を行う事を大前提としている。小児科その他必要とされる科との連携は、密にする。

脳外科の医師は、丁寧に説明して下さいました。
ただ私は、当時アンギオについて強い不信感を持っていました。検査とはいえ麻酔も使い、血管の中に造影剤を流します。危険を伴う検査ではないのか…。

「アンギオは絶対にしないといけませんか。」

「ここでは、それが大前提です。必要な検査です。」

……
沈黙が流れました。
前先生が、色々と専門的な質問をしていましたが、私にはよくわからない難しいものでした。

「ただ…」


脳外科の先生がおっしゃいました。

「この写真を預かってきた東保先生、この先生はもやもや病では大変な実績を持っとられます。ここで受診されたんやったら、東保先生にお任せしていいんちゃうかな、と思います。」

医師というのは、なんと高潔な仕事なんだろう。
患者を囲い込まず、患者にとってベストの方法を考えてくれる。

「もちろん、うちでと言われたらそれは治す自信ありますよ。」

少し明るい声で、先生はおっしゃって、私も救われました。


写真を返却してもらい、丁寧にお礼を言って廊下に出ました。
前先生も一緒に。
廊下で、私が理解しにくかった検査や手術の専門的な部分を、前先生からかみ砕いて教えて頂きました。

「お母さん、とにかく病院どうやろ。東保さんにする?」

私にはまだ、考えるところがありました。

「先生、国立循環器病センターにも行ってみたいねん。」

「そうか、それもいいな」


…まおには、もやもや病がわかるよりも前に、治すべき重大な病を持っている事がわかっていました。

続きます。
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